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混迷する日本の社会保障改革(19)


混迷する日本の社会保障改革(19)

<前回より>

政府は公的年金の受け取りを始める年齢について、受給者の選択で70歳超に先送りできる制度の検討に入りました。年金の支給開始年齢を遅らせた人は毎月の受給額が増える制度を拡充し、70歳超を選んだ場合はさらに積み増す方針とのことです。

現在の公的年金制度では、受け取り開始年齢は65歳が基準で、受給者の希望に応じて、原則として60〜70歳までの間で選択することができます。受け取り開始を65歳より後にすれば毎月の受給額が増え、前倒しすれば減る仕組みになっていますが、政府は受給開始年齢の上限をいまの70歳から75〜80歳程度に引き上げることを想定しています。

受給開始年齢の引き上げで支給が不要になる分を、その後の受給額上乗せの財源に充てるとのことですが、そんなに事がうまく運ぶとは思えません。国の基礎的財政収支(PB)の対象経費のうち医療や年金などの社会保障関連費用は44%超を占めています。22年から団塊の世代が75歳以上になり始め、医療や介護にかかる費用はさらに膨らむ見通しです。

内閣府の試算では歳出抑制に手を着けなければ、社保費の膨張や物価上昇で国の歳出は18年度の97.7兆円から、25年度に120.5兆円まで膨らみ、その後も自然体のままでは大きく膨張する歳出をどのように抑えていくかを示す必要がありますが、政府は楽観的な経済成長シナリオを描くのみで、少子高齢化の現実に目を背けているとしか思えません。

最低でも国家財政の破綻を回避し、将来世代に禍根を残さないためには、いまの現役世代の皆様は医療費の負担が増え続け、年金支給額が減り続けることを覚悟しなければなりません。人生100年時代、つまり100歳まで現役で働き続ける覚悟が必要な時代が来た、と考えざるを得ません。
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