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【立花聡の雑談会】人生・仕事の「負け方」「勝ち方」とアジア移住・移働・移財サバイバルセミナー後記
2015年1月31日(土)14:00〜17:00までグランド・メルキュール虹橋上海ホテル2階の蘭花庁(Orchid Room)において、【立花聡の雑談会】人生・仕事の「負け方」「勝ち方」とアジア移住・移働・移財サバイバルセミナーが開催されました。長時間のセミナーにもかかわらず、寝ている人は一人もおらず、約30名の参加者の皆様が真剣に話を聞き入っている姿が印象的でした。弊社クラアイントからもセミナー内容をシェアしてほしいとのリクエストを頂いていたため、以下のとおり、セミナー後記を作成させて頂きました。

● 恥晒し初公開、立花聡の失敗だらけの自己史

・1994年にロイター上海の駐在員としてやってくる。そのとき、個人的なことで親戚に訴えられ、パスポートが差し押さえされてしまう。裁判のため、半年間も出国することができず、業務上の損失が発生した。その後、裁判には完全勝訴したが、パスポートを返却してもらえただけで、業務上の損失に対する損害賠償金を請求することができなかった。それを機会に、中国の法律について学ぶことを決意。日本人では唯一の中国の労働法博士号を取得する。

・2005年、上海でレストラン経営に乗り出し、北海道企業数社とタイアップして、当時としては珍しかった高級日本料理店「アイヌランド」を開業した。店は100席以上の大型サイズだったが、固定費がかかりすぎて、経営が行き詰まった。コスト削減のために北朝鮮産の安い毛ガニを仕入れたかったが、株主との調整がうまくいかず、難航した。仕入担当者がバックマージンを取り、醤油1本の仕入れ値がスーパーで買う醤油よりも高かった。結局、2000万円の損失を出して、2年半で店をたたむことになった。この時点で、財産のほぼ全てを失った。

・2013年、ミャンマー進出。日本企業の進出がまだ少なく、自社が得意とする人事労務コンサルティングのニーズがなかったため、半年で撤退することになった。

● 平均二敗一勝の人生は上出来、バラ色のリスク

・立花氏が経営する上海エリス・コンサルティング社は、多いときは24名の社員数がいたが、現在の社員数は一けた台。コンサルタントの育成は簡単ではないため、事業を拡大するのではなく、事業を絞り込むことを選んだ。

● リスクを取る怖さとリスクを取らない怖さ

・2001年にロイター社の退職を決意したとき、当時の上司から「世の中には変えられるものと変えられないものがある」と言われた。会社が変わらないなら、自分を変えるしかない。上司から「ロイター社の大きな看板を外して、自分の看板で立花商店をやれるものならやってみろ。」と言われて発奮した。それが今でも座右の銘になっている。
● 不敗術よりも逆転術、最善よりも次善

・日本人は皆、負けることを恐れている。いつも失敗が許されない環境で仕事をしている。欧米企業では失敗することは良いこととされている。欧米企業の社長は、負けを知っている人間が選ばれる。

● 中国とは何か、騙されない負けない中国人との付合い方

・中国では騙した人間よりも騙された人間の方が悪いと思われている。日本では「弱肉強食」という言葉に対してネガティブなイメージがあるが、中国の社会では弱肉強食が当たり前。但し、欧米企業のように弱者を切り捨てるのではなく、中国企業では敗者復活のルールがある。

● 改善よりも改悪の薦め、性善説と性悪説

・中国の労働法は、性悪説をベースにして考えた方が良い。日本人は法・理・情の順番で考えるが、中国人は逆に情・理・法の順番で考える。

・マレーシアでイスラム教を勉強する機会があり、イスラム教は性弱説になっていることが分かった。人間は欲望に対して弱い。だから、現世ではお酒と豚肉を取ることを禁止し、女性をベールに包んだ。1日5回の礼拝で善を積むことによって、来世は天国へ行くことができる。天国へ行けば、酒も豚肉も自由に取ることができ、72名の妻をもらうことができる。

● 自由を手に入れるということは

・マレーシアへ移住して、行動・場所・時間・お金・言論の自由を全て獲得することができた。

● 立花聡のマレーシア移住、老後移住vs現役移住

・当初は欧米へ移住することも考えたが、欧米人アレルギーを克服することができなかった。欧米人の立食パーティー文化は日本人には馴染まないと思った。その後、アジアの中国語圏を中心にリサーチし、台湾が候補にあがったが、自然災害の多さと対中国政治リスクの高さから断念した。香港は不動産と物価が高すぎて、老後生活には不向き。最終的に候補に残ったのはタイとマレーシア。タイでは英語があまり通じず、外国人が不動産所有権を持つことができないため、断念。マレーシアはどこでも英語が通じやすく、自然災害が少なく、物価も安い。デメリットはイスラム国家であるため、アルコールの値段が高いこと。治安はおおむね問題ないが、繁華街でスリなどの被害は多い。

・コンサルティング業には職住分離が向いている。ずっと中国に住んでいると、メンタル面の問題を引き起こしやすい。ペーパーワークとインターネットの情報収集はマレーシアで行なう方がずっと環境が良い。

● 狡兎三窟の生き方、アジア移住・移働・移財

・いま、マレーシア、中国、日本の3か国に住む権利を持っている。皆さんも日本以外で住む権利を早めに獲得しておいた方が良い。MM2Hの申請希望者は年々増えており、申請条件も年々厳しくなってきているので、現役の間に権利を獲得しておいた方が良い。

● 5年後の日本、中国、そしてアジア

・日本の年金支給開始年齢引き上げ、年金支給額の削減は避けられない。現役の間に外貨を稼ぐ手段と、外貨建ての資産を増やしていくことが重要。今後は1ドル150円を超える円安になるかもしれない。1ドル120円前後の為替レートなら、今のうちに外貨建ての資産を増やしておいた方が良い。

・中国経済は不動産がGDPの3割を占めており、いつ不動産バブルがはじけてもおかしくない状況と言える。中国人の富裕層が資産を海外に移転させる動きが続いており、香港の富豪である李嘉誠は中国と香港で保有する不動産を売却し、会社の登記をケイマン籍に変更した。

・中国では人件費が更に上がり、経営を続けていくことが困難になる日系企業が増えるだろう。大企業にはチャイナプラスワンの選択肢があるが、中小企業は中国から撤退するか、中国に残るなら徹底的な現地化を進めていくべきだ。

・今後はASEANシフトが更に進んでいくことになると思う。また、16億人の人口を有するイスラム市場の可能性に期待したい。イスラム圏は若年層の人口が多く、親日的な国が多い。

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| 香港IFA木津英隆 | マレーシア移住 | comments(1) | - | - | - |
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2015/02/02 7:47 AM posted by: toto
はじめまして。

このレクチャー、日本で開催できないでしょうか?ぜひご本人から直接伺いたいのです。
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